【SANDERS】正直なところ、半年待つ価値があるのか?

【SANDERS】正直なところ、半年待つ価値があるのか?

By 齊藤 大輔 投稿日: / 最終更新日:

長らく欠品しておりまして、再入荷のリクエストを多数頂いておりましたSANDERSの”Military Derby Shoe”。 半年以上お待たせしてしまいましたが、ついに8月上旬あたりに再入荷致します。入荷までいよいよ一ヶ月となりましたので、先行予約の受付を開始致します。

この度の入荷の後は、また半年以上再入荷がございませんので、今年履きたいとお考えの方は是非ともこの機会に入手して下さいませ。

SANDERS/Military Derby Shoe(BLACK)

店頭でも健気に半年以上お待ち頂いている方が数名いらっしゃいますが、本当にそこまで待つ程に価値があるのでしょうか? 今一度SANDERSの魅力を詳しく解説致しますので、革靴をご検討中の方はご参考にして下さいませ。 (本当に詳しく長くなりますので、興味の無い方はここで引き返すのが吉です。笑) では参りましょう。

 SANDERSの魅力は、

1.高級感のある光沢
2.雨の日も履けて手入れいらず
3.一生履ける程の頑強さ
4.圧倒的なコストパフォーマンスの高さ

このあたりが他と比べて特筆すべきところです。

1.に関しましては、こちらのSANDERSで使用されている”Polished Leather”が、「革の宝石」や「革のダイヤモンド」とも呼ばれる”コードヴァン”に似た質感を出す為に作られたことからもわかります。
コードヴァンは馬の臀部から極々少量しか採取出来ない非常に貴重な皮革で、その強靭さと美しい光沢は他に類を見ません。 SANDERSで使用している”Polished Leather”は、生後6ヶ月以内の仔牛のキメが細かく上質なカーフレザーの表面に樹脂を薄く塗り、丁寧に磨き上げることでこのような美しい光沢が得られております。

非常に高級感がありますので、コーディネート全体を格上げしてくれるのです。

 次に、2.の雨の日でも履けるという点。 通常、靴に限らずカバンや財布などであっても、革製品は水に濡らすのは禁物。 輪ジミになって変色したり、固くなったり、元の質感からかけ離れたものになってしまいます。
しかし前述の様に、こちらの皮革は表面に薄い樹脂膜があるおかげで、高い耐水性が得られております。

多少の雨であれば問題無く着用可能なのです。 「雨の日は革靴を履けない 」という認識の方が多いと思いますので、こちらは非常に革新的な素材です。
更に、こちらの皮革の大きな特徴として、クリームを塗ったりといったお手入れが不要という点がございます。 基本的なお手入れは、「少し水で濡らした布でさっと拭く」これだけです。 靴紐を外してクロスにクリームを取り、ひたすら磨いて…というようなお手入れ好きな方には物足りないと思いますが、逆にお手入れがご面倒な方にはこの上ない素材です。
また、ソールはITSHIDE社の非常に頑強なものを搭載しており、底からの雨の侵入は不可能です。

そしてこちらのソールは3.の頑強さにもつながるのですが、何せ硬い。本当に硬い。 クッション性が高い訳ではございませんが、頑強さはピカイチ。

長距離を歩いたり、毎日履いていると明らかに実感致しますが、ソールの減りの遅さはこれまで履いて来た革靴、スニーカー等全て含めた中で群を抜いています。
その上、何年掛かるかはわかりませんが、そのソールが擦り減ってしまっても、グッドイヤーウェルト製法のこちらの靴は、半永久的にソールの交換が可能なのです。
※グッドイヤーウェルト製法……ソールを取り外せるように縫い付けることで、靴本体へのダメージを最小限にしてソール交換が可能な製法。非常に手間が掛かり高価となるものの、その耐久性、履く程に足に馴染むインソールによる快適な履き心地が得られる為、本物志向の玄人からの評価が高い製法。

もともとイギリスの国防総省(イギリス軍)の公式靴を生産していたSANDERSは、その耐久性、頑強さは非常に高いレベルです。
また、イギリス国防総省の靴を生産していたということは、桁違いに大量生産出来る工場を持っているということで、大幅にコストを抑えることが出来るということを意味しております。 

それが4.のコストパフォーマンスの高さを実現する仕組みです。
グッドイヤーウェルト製法であり、ITSHIDE社の頑強なソールを使用し、高機能で上質なレザーを使用している革靴なのに…。 こちらの品質に見合わない価格は、もはやSANDERSの代名詞といったところでもあります。

そして特にこちらの”Military Derby Shoe”は、ビジネスでもカジュアルでも使用出来るという点も、人気の理由として非常に大きなところです。
イタリアのようなシャープなシルエットでも無く、アメリカのようなボリュームのある無骨なシルエットでも無い、本当に汎用性の高い型がイギリス産のSANDERSならでは。
そして、”ストレートチップ”こそフォーマルでもカジュアルでも使える万能靴に無くてはならないディテール。 結婚式から、デニムやチノパンまで、全く問題無く着用可能です。

替えの靴紐が付属しておりますので、それによってもフォーマルとカジュアルの使い分けがしやすいですね。

SANDERSの魅力は、私が深く実感しているだけに、語ると非常に長くなってしまいますが、笑 ここまで読んで下さった方がいらっしゃったとしたら本当に感謝です。 革靴選びの一助となれば幸いです。

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