
亜麻苧麻の経年変化が愛おしい。

亜麻苧麻ワイドパンツを購入してから1年ちょっと経ちましたので、経年変化の様子をご紹介したいと思います。
昨年夏頃に購入し、持ち帰った時には「意外と暑いかもなぁ...。」と思いながらも休日に何度か着用していました。
購入当初はダック地のようなゴワッとした質感の生地で、ハリがあり、ストンと落ちるようなシルエットでした。



ほんのり青みがあるような新品の亜麻苧麻ワイドパンツ(墨黒)
しばらく経ったある日、「なんか馴染んできた気がする。」と思いながら2〜3回くらい洗濯した頃から徐々に生地が柔らかくなり、全体的に細かなシワが現れてきました。
1年ほど着用した私の亜麻苧麻がこちら。




膝部分も生地が伸び、出た前下がりなシルエットに変化していました。
・前面(1年ほど着用した物)

・背面(1年ほど着用した物)


それからは冬場以外は週1〜2回の休日には必ずと言っていいほど手に取ってしまうほど愛着が湧いていたのです。
亜麻苧麻ワイドパンツはウエストがゴム+ドローストリングのイージー仕様で、程よくゆったりしたワイドシルエットなので、楽ちんに履けると言うのも魅力の一つでした。
吸湿性がある麻は夏場のムレを解消し快適に着用でき、麻糸の中空構造のおかげで肌寒い季節にさしかかるとほんのり暖かさもキープしてくれます。
気が付けば汗をかきやすいウエスト部分や日常生活で擦れる膝やお尻あたりを中心に全体的に色が褪せ、生地表面の起毛感が増し非常に肌あたりの良い柔らかな質感へと変貌していました。
・奥が新品、手前が着用した物

・前面(1年ほど着用した物)

・背面(1年ほど着用した物)


近くで見るとよりわかりやすく起毛感が表れています。


こちらは新品。


履きこむことで育っていく姿がとても魅力的で、気が付けば洗濯するたびにアタリをチェックしたり裾のスレを見るのが楽しみになっていました。



着用した物と比較すると表情の変化がより分かりやすく現れています。
・右側が新品、左が着用した物


当たりが強く出ているポケット部分は愛着ポイント。

「育ってくれ〜」と思いながら無駄に手を出し入れすることも。
・右側が新品、左が着用した物


少し伸びてクタッとした膝部分。
隙をみて膝をさすることも。

横の縫い目のアタリもいい感じにフェードしてきています。
・手前が着用した物、奥が新品

裾は折り曲げて着用することも多いので、他と比べると控えめなアタリ。
・手前が着用した物、奥が新品

綿パンでもデニムでもない、まさか麻のパンツがここまで育てがいのあるものとは思いもしませんでした。
MITTANでは修繕や染め直しも行っているので、擦り切れたり、色が褪せきったときにも再び息を吹き込んでくれます。
とはいえ、1年程度の履きこみなんてまだ1番出汁がで始めたくらいにしかすぎないので、出涸らしになるまで履き続けるつもりです。
単なる服ではなく、永く付き合っていく"相棒"のようなパンツに出会えたことがとても嬉しく思います。