
【YASHIKI】ニットで描く、白米千枚田。

昨日、YASHIKIの2018AWシーズンテーマについてお話し致しましたが、そのテーマが実際どのようにデザインに落とし込まれているのか、一つ例にとってご紹介致します。
「Ibuki Knit」と名付けられたこちらのプルオーバーニット。
身頃中央にびっしりと入った編み柄が目を惹くデザインですが、実はこちらは、石川県の奥能登に位置する「白米千枚田」をモチーフとしております。

白米千枚田は、細かい棚田が日本海のすぐそばまで広がっている、奥能登を代表する名所です。



こちらの立体的な編みが、延々と続く千枚田を想起させます。

そして身頃脇や袖部分は、細かなワッフル編みで、地面に降り積もった雪を表現しております。
袖口にはYASHIKIのアイコンとも言える矢絣柄も入ります。
これらを頭に入れた上でもう一度こちらの作品をご覧頂くと、初めと少し違った見え方となりませんでしょうか?

ファッションという観点からすると、肩幅と身幅を非常に広く設定したリラックスしたシルエットで、トレンド感のあるデザイン。
ですが、その編み地の一つ一つが、石川県の風景を表している、意味のあるものなのです。
それぞれの作品が何を表現しているのか、その背景を知ることで、単なるファッションとしてだけでは無く、さらに深くYASHIKIの世界観をお愉しみ頂けるのでは無いかと思います。