【YASHIKI/ヤシキ】のニットをご覧になる前に。

【YASHIKI/ヤシキ】のニットをご覧になる前に。

By 齊藤 大輔

「餅は餅屋」とはよく言ったもので、ある一つの事柄を専門に取り組んでいる所は、複数の方面に取り組んでいる所よりも秀でた能力を得やすい。
野球とサッカーとバスケを日替わりで練習するチームよりも、毎日野球の練習をするチームの方が野球が上手になるのは自明です。

そのように、他を切り捨てて専門に取り組む事柄に、「ニット」を選んだブランドがあります。

「YASHIKI/ヤシキ」は、2014年に設立されたばかりの、ニットのみを専門に作り出しているブランドです。

古くから繊維産業の盛んな、栃木県から群馬県にまたがる両毛地区にて生産を行っており、その品質の高さがYASHIKIの大きな魅力です。

ニットの編み機には、適した糸の太さや、編み目の密度がある程度決まっているのですが、
YASHIKIの作品においては、通常のニットよりも編み機にかける糸の本数を多くし、ギュッと目を詰めて密度を高めて編み立てております。

そうすることにより、伸びが少なく、耐久性に非常に優れた上質なニットが出来上がります。

そして、YASHIKIのデザイナーの矢鋪さんは、石川県能美市出身であり、石川県の風景や文化を感じさせる柄やディテールをニットに落としこんでいるのが最大の特長です。

これにより、一目で「YASHIKI」と分かる、唯一無二の作品が出来上がるのです。

2017AWシーズンのテーマは、「白山(はくさん)」。 

石川県民ならば目にしない日は無いのでは無いかという程に身近な存在である、石川県と岐阜県にまたがる2,702mの山です。 

その白山から着想を得たデザインの作品に、石川県民の私は時間を忘れてじっくり見入ってしまいます。(出身は石川県では無いのですが…。笑)

以下に、デザイナーの言葉を引用致します。

YASHIKI 17 AW テーマ [ 白山 ] HAKUSAN 

 故郷の田園風景の先に自然と目に入る山

「白山」 

いつも当たり前のようにそこに存在し
温かく見守ってくれている 

幼少期から眺めてきた景色 

時に青く 
時に白く 

野花が彩り、野鳥が囁く 

四季折々の表情をみせてくれる白山は 
人々にとって憩いであり日常 

いつまでも大きい存在 

毎日触れることができなくなった現在でも懐かしく思い出す 

YASHIKI 2017AW COLLECTION では 
そんな白山の移ろう様や人々が目にしてきた風景をイメージソースとして 
暖かな冬のニットに落としこみました。

最後の一文、

「毎日触れることができなくなった現在でも懐かしく思い出す」

というのが心に響きます。

私の生まれ育った土地にも、同じ様に身近にシンボルの様な山があり、

ずっと故郷を離れているのにはっきりと記憶に残っている、非常に大きな存在です。

故郷への想いも掻き立てられる様な、とても良いコレクションに仕上がっています。

「白山」の要素を、それぞれの作品にどのように取り入れているのか、楽しみにしていて下さいませ。

8月11日(金)、いよいよ公開となります。

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