「加賀鳶(かがとび)」とは?

「加賀鳶(かがとび)」とは?

By 齊藤 大輔 投稿日: / 最終更新日:

新進気鋭のニットブランドである"YASHIKI/ヤシキ"の、2017年春夏シーズンのテーマである「加賀鳶(かがとび)」。

「そもそも、加賀鳶って何ぞや??」

という方も多いと思いますので、今回はそちらに関してのお話です。

 時はさかのぼって江戸時代。木造家屋が所狭しと建ち並ぶ江戸の町では、火事が頻繁に起こっておりました。
当時「火消し」という存在はあったものの、なかなか上手く機能していなかった中、加賀藩前田家のお抱えの優秀な火消し集団が「加賀鳶」です。
「加賀百万石」の名に恥じぬよう、体格、顔立ちに至るまで厳しい採用基準を設け、選抜された精鋭部隊でありました。
「雲に稲妻の色刺し襦袢」という美麗な装束をまとい、非常に華やかな見た目であり、さらに火消しの腕前も超一流。
江戸の町中の注目を集める、大スターであったのです。

 そんな彼らが消火活動の際に携えていたのが、「纏(まとい)」と呼ばれるもの。

 纏は火消し組によって独自のデザインで作られており、それぞれの組の仲間同士の団結意識を高める、組のシンボルとも言えるものでありました。

火事の際には、この纏を目印にし、仲間を鼓舞する目的で使用されておりました。

 こちらの「纏」をモチーフにしたデザインのニットが、YASHIKIから届いております。

その名も「Matoi Knit」。
これでもかと言う直球を投げて来ました。笑

こちらの細かい凹凸は火事場で舞い散る火の粉を、

こちらの縦に真っすぐに伸びるラインで、加賀鳶のシンボルである「纏」をイメージしております。

ニット専門ブランドならではの、このような複雑で細やかな編み地が他には無い魅力です。
こちらの高度な編み技術だけでも非常に印象的なのですが、前述の様なデザインに込められた背景を知ると、より心が動きますね。

単なるファッションアイテムとしてだけでは無く、デザインのストーリーを知ることで、アート作品として愉しむことも出来るのが、YASHIKIのニットなのです。

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